開業の時に参考にした本屋さんor一冊の本があれば教えてください。
まず、新刊書店の新規参入の難しさを打破し、出版社との直取引、小さな商い、路地裏の本屋など新しい形の本屋を始められた「誠光社」さんの存在は外せません。誠光社の始められた試みがなければ、当店が今の形で始められることはなかったと思います。
また、「ビールの飲める本屋」「毎日イベントをする本屋」という形で、「街の本屋」の可能性を押し広げた「B&B」さんも、大いに参考にさせていただきました。開業準備時に、B&Bを経営されている内沼晋太郎さんが講師の「これからの本屋講座」にも参加しておりましたので、「参考にさせていただいた」というレベルに留まらず、取次・出版社や建築家をご紹介いただいたり、様々なアドバイスをいただいたりと、開業をご支援いただきました。
本はどこから仕入れていますか?
子どもの文化普及協会、神田村の取次(八木書店・弘正堂・三和図書・鍬谷書店)、トランスビュー、出版社との直取引、新進(雑誌中心)
本棚、内装はどうやって整えましたか。
上記「これからの本屋講座」のご縁で、内沼さんと親しい田中裕之建築事務所をご紹介いただき、デザインをお願いしました。田中さんは「B&B」や「八戸ブックセンター」の設計もされているので、本屋特有の事情を考慮いただきながら、そして本と本屋への愛情を共有しながら、空間づくりをしていただきました。 資金が非常に限られていましたので、店内の壁天井は自分たちで塗ったり、クラウドファンディングを活用し、最もお金のかかる本棚の制作資金を募ったりし、通常よりかなり安い費用で内装を仕上げることができました。 また、田中裕之建築事務所に十分な報酬をお支払いすることもままならない状況でしたので、毎月選書した本をお送りする、という方法で報酬の一部をお支払いしています。
本屋を始める前は何をしていましたか。
いまの本屋と繋がっているor変わった部分を教えてください。
最初に就職したのが新刊書店でしたので、そこで本屋のいろはを学べました。その後、商社に転職し本と関係のない仕事をしていましたが、結果的にそこで働いていたことが、開店資金を貯める助けとなりましたので、確かに今の本屋につながっていると思います。
物件との出会いや、店のある街のことを教えてください。
物件は、故郷高松の、学生時代によく通っていたレコード屋さんがあった場所を選びました。馴染みがあり、人の流れもなんとなくイメージできる場所でしたので、開店後のイメージがクリアに持てました。 店舗は、大きな商店街から一本入った裏道にあります。従来の本屋のあり方から見れば、良い立地とは言えないのですが、誠光社さんの「路地裏の本屋」という形にも背中を押され、「わざわざ来ていただける本屋」を目指し、この場所に店を構えることにしました。
書店名 本屋ルヌガンガ
住所 香川県高松市亀井町11-13 中村第二ビル1F
オープン日 2017年8月
連絡先 087-837-4646
web https://www.lunuganga-books.com
Twitter @YusukeN14
営業 10:00〜19:00 火曜定休
売り場 27坪
扱い 新刊(雑誌含む)、カフェ、植物